フィリピンでコンドミニアムを購入したオーナー様へ。
いざ内装を手配しようとすると、日本の常識が通用せず戸惑うことが多々あります。本記事では、日本とフィリピンの不動産ルールの違いを前提に、家具・家電一式の費用相場や、客付けに有利な設備を解説します。
アドミンの許可や配達事情など、現地手配ならではのリアルな壁と対策もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
日本とフィリピンの不動産ルールの違い

フィリピン不動産で客付け(賃貸)を成功させるには、まず日本と現地の「ルールの違い」を理解することが大前提です。
日本は「空室」、フィリピンは「家具付き」が基本
日本の賃貸物件は「空室渡し」が当たり前ですが、フィリピンでは家具・家電が備え付けられた「家具付き(Furnished)」が一般的です。
- 日本の常識:入居者が自分で家具・家電を持ち込む
- フィリピンの常識:入居者はカバン一つですぐ生活できる状態を好む
ベッド、ソファ、ダイニングセットなどが最初から揃っている物件のほうが需要が高く、スムーズな客付けにつながります。
家具なしでも貸せるが「エアコン」「温水シャワー」はあると有利
フィリピンでは1年などの短期間で転職を繰り返す人が多く、引っ越しの際に身軽に移動できる「家具付き(Furnished)」の物件が好まれる傾向にあります。
もちろん、テナントが自分の好みの家具を持ち込みたいケースもあるため、家具が一切ない状態(Bare)で貸し出すこと自体は可能であり、「絶対にすべて揃えなければいけない」というわけではありません。
ただし、最低限「エアコン」「温水シャワー(ヒーター)」、そして「ビデ(トイレのハンドシャワー)」の3点だけは設置しておくことをおすすめします。
-
エアコン:常夏のフィリピンでは需要が高く、内見時の印象も大きく変わるため
-
温水シャワー:フィリピンの物件はお湯が出ない(配管のみ)ことが多く、後付けの手間を嫌がるテナントが多いため
-
ビデ:現地のトイレ事情においてハンドシャワー型のビデは生活必需品であり、テナントからリクエストされることが非常に多いため
テナント自身がこだわりの家具を持ち込みたいケースもありますが、この3つの設備が最初からあるだけでも、完全な「家具なし」と比べて圧倒的に客付けが有利になります。
家具・家電一式を揃える費用相場

フィリピンのコンドミニアムを「家具付き(Furnished)」にして貸し出す場合、どのくらいの初期費用を見込んでおけばよいのでしょうか。ここでは、一般的な間取りごとの予算目安を解説します。
間取り別の予算目安
購入する家具のグレードや調達先(現地のIKEAやホームセンターなど)によって大きく変動しますが、一般的な家電・家具一式を揃える場合の目安は以下の通りです。
- スタジオタイプ・1ベッドルーム:約100万円
- 2ベッドルーム:約130万円
この予算には、ベッド、ソファ、ダイニングセット、テレビ、冷蔵庫、電子レンジのほか、先述したエアコンや温水シャワーヒーターなどの主要な設備が含まれています。
もちろん、ローカルの家具店でコストを抑える、あるいはテナントのターゲット層に合わせて少し高級感のあるインテリアにするなど、戦略によって費用は調整可能です。まずは上記の目安を基準に、資金計画を立ててみてください。
フィリピンのコンドミニアムでは、物件の構造により「スプリット型(壁掛け型)」のエアコン設置があらかじめ指定されているケースが多くあります。スプリット型は安価な窓用エアコンに比べて本体価格や設置工事費が高額になるため、初期費用を押し上げる大きな要因となります。
早期客付けを実現する魅力的な内装のコツ

フィリピンのコンドミニアムは、同じ建物内に似たような間取りの部屋が多数存在します。競合物件に埋もれず、少しでも早く有利な条件で貸し出すための内装のコツを紹介します。
ターゲット層に合わせたテイスト選び
まずは「誰に貸したいか」を明確にし、ターゲットに合わせたインテリアを選ぶことが重要です。
- 日本人駐在員向け:シンプルで清潔感のあるモダンテイストや、機能的で無駄のないデザインが好まれます。
- 現地の富裕層・若者向け:少し華やかな色使いや、ホテルライクで高級感のあるテイストが人気を集めやすい傾向にあります。
内装だけでなく、導入する家電のブランド選びも客付けのスピードを左右します。フィリピンでは「日本製の家電(パナソニックやダイキンなど)」に対する信頼度が非常に高く、圧倒的な人気を誇ります。
故障のリスクが少なく省エネ性能に優れている点はもちろん、「日本ブランドの家電が揃っている」ということ自体が、物件全体のクオリティの高さやオーナーの管理体制への安心感に直結します。特にエアコンや冷蔵庫、洗濯機などの主要家電に日本メーカー製品を選ぶと、他物件との大きな差別化になります。
写真映えを意識した照明と小物使い
入居希望者の大半は、インターネットの物件写真を見て内見するかどうかを決めます。そのため、ポータルサイト上で「写真映え」する工夫が客付けのスピードを左右します。
- 照明:白っぽい蛍光灯だけでなく、温かみのある電球色の間接照明(スタンドライトなど)を取り入れると、一気に部屋の高級感が増します。
- 小物(アクセント):クッションカバーやラグ、壁掛けのアートなどでワンポイントの差し色を入れるだけで、殺風景な部屋が魅力的に生まれ変わります。
高価な家具を買い揃えなくても、照明や小物使いを工夫するだけで第一印象は大きく改善できます。
オーナーが直面する現地手配の壁
フィリピンでの家具手配で、日本のオーナーが最も苦労するのが「現地特有のルールの壁」と「配達スケジュールのルーズさ」です。ここでは、事前に知っておくべき2つの注意点と対策を解説します。
コンドミニアムのアドミン(管理組合)への搬入申請
フィリピンのコンドミニアムでは、家具や家電を搬入する際、事前にアドミン(管理組合)への申請と許可(ゲートパス)が必要になるのが一般的です。
日本のように「配達員が来たらそのまま部屋に入れてもらえる」わけではありません。書類の提出から許可が下りるまでに数日かかることも多く、事前の許可がないとセキュリティゲートで配達業者が止められてしまいます。
手間に感じるかもしれませんが、これは裏を返せば「フィリピンのコンドミニアムはセキュリティが非常にしっかりしている」という証拠でもあります。不審者や許可のない業者が勝手に敷地内に入れない強固な仕組みになっているため、入居者(テナント)にとっては大きな安心材料となります。
とはいえ、オーナー側からすると手続きに時間がかかるのは事実ですので、配達スケジュールの遅れなどを防ぐためにも、家具の手配を進める前にご自身の物件のアドミンに搬入ルールや必要な手続きをしっかり確認しておきましょう。
時間通りに来ない配達事情と対策
フィリピンでの家具手配において「指定した日時に配達が来ない」ことは日常茶飯事です。
- 時間指定がそもそもできないことが多い
- 「今日届く」と言われていたのに翌日以降に回される
- 交通渋滞や天候などの理由で数時間遅れる
日本のように時間通りにスケジュールが進むことはほぼありません。対策として、配達日には数時間単位の遅れや翌日へのリスケジュールを想定し、余裕を持った日程を組むことが必須です。現地に滞在できる日数が限られている場合は、現地の管理会社や代行業者に受け取りを依頼することも検討しましょう。
家具が「配達される日」と「設置日」は別
さらに、日本と大きく異なるのが家電の手配です。日本ではエアコンなどを購入すると配達員がそのまま取り付けてくれますが、フィリピンでは「まずは商品だけが配達され、設置工事の業者はまた後日(別日)に来る」というのが一般的です。
そのため、配達日と設置日の両方で立ち合いやアドミンへのスケジュール調整が必要になります。ここでも前述の遅延が起こり得るため、配達から設置完了まで数日がかりになる前提でスケジュールを組んでおく必要があります。
エアコン設置時は現場立ち会いが必須(業者の雑さ・破損リスク)
後日やってくる設置業者のクオリティはまさにピンキリで、施工が非常に雑なケースも少なくありません。パナソニックやサムスンなど、購入したメーカーや提携する施工業者によって対応や技術力はバラバラです。
特に注意したいのがエアコンの設置工事です。作業中に目を離していると、壁を雑に壊されたり、変な穴を開けられたりする危険があります。
そのため、設置作業中は必ず現場に立ち会って見張っておくことが強く推奨されます。もし作業中に壁を壊されたり、納得のいかない雑な施工をされたりした場合は、その場で直ちに指摘して補償ややり直しを交渉してください。時間が経ってから請求しても言い逃れされてしまうため、施工中のチェックと現場での交渉が不可欠です。
家具・内装の手配方法

フィリピンでの不動産ルールの違いや現地の壁を理解した上で、実際に家具や内装を手配する2つの方法を紹介します。ご自身の状況に合わせて最適な方法を選んでください。
現地の家具店やホームセンターを活用
現地に滞在して自分で手配できる場合は、フィリピンの大型家具店やホームセンターを活用するのがコストを抑える近道です。
- 外資系家具チェーン:フィリピンにもIKEAやニトリなどが進出しており、デザイン性の高い家具を手頃な価格で揃えやすくなりました。
- 現地の大型店舗:SM HomeやAllHome、Mandaue Foamなどのローカル家具・インテリア店も充実しています。
実物を見て選べる安心感がある反面、在庫切れが多かったり、先述した「配達の遅延」に自ら対応したりする労力が必要になります。
日本から手配する場合は代行業者を利用
日本に住みながらリモートで手配を進めたいオーナー様には、現地の不動産管理会社や内装代行業者へ依頼することをおすすめします。
業者を利用することで、以下のようなメリットがあります。
- 面倒なアドミン(管理組合)への搬入申請や書類作成を代行してくれる
- ルーズな配達スケジュールに合わせて現地で受け取り・設置をしてくれる
- エアコンや温水シャワーヒーターの設置工事まで一括して任せられる
手配の代行手数料はかかりますが、日本から何度も渡航する費用や現地でのストレスを考慮すると、結果的にコストパフォーマンスが高く、安全な選択肢と言えます。
フィリピンでおすすめの家具店・ホームセンター
現地で家具や設備を効率よく調達するなら、以下の代表的な3つの店舗を押さえておけば間違いありません。
ニトリ
近年フィリピン国内でも店舗展開が進むニトリは、日本の感覚で家具を揃えられる日本人オーナーの強い味方です。日本人に馴染みのあるシンプルなデザインと使い勝手の良さはもちろん、日本の住環境に合わせたサイズ感(コンパクトで機能的な家具)が多いため、コンドミニアムの限られたスペースにもすっきりと収まります。現地での知名度も上がっており、日本人駐在員だけでなくローカルのテナント向けにも人気のショップです。
IKEA(イケア)
パサイ市に世界最大級の店舗があります。フィリピン現地ではローカル店舗と比べて価格がやや高めですが、デザイン性や品質が高く、駐在員など高単価なテナントを狙う際の内装作りに向いています。
SM(SM Home / SM Appliance)
フィリピン全土にある大型ショッピングモール「SM」内の店舗です。家具(SM Home)と家電(SM Appliance)を同じモール内で一度に買い揃えられる利便性の高さが魅力です。
ウィルコン(Wilcon Depot)
フィリピン最大手のホームセンター・建材店です。家具だけでなく、エアコンや温水シャワーヒーターなどの設備機器、照明用品まで幅広く取り扱っており、設備手配の強い味方になります。
基本的にはこの3つの店舗を活用すれば、物件に必要な家具・家電・設備をほぼすべてカバーできます。
フィリピン不動産の家具・内装手配なら弊社にお任せください

「現地の言葉やルールに不安がある」「日本にいながらスムーズに客付けの準備を進めたい」というオーナー様のために、弊社ではフィリピン現地での家具・家電手配から内装工事までをトータルでサポートしております。
面倒なアドミン申請から設置までワンストップ対応
コンドミニアムのアドミン(管理組合)への搬入申請や書類手続き、事前のルール確認など、手間のかかる作業はすべて弊社が代行いたします。
また、現地での家具購入・配達の受け取り立ち合いはもちろん、客付けに必須となるエアコンや温水シャワーヒーターの設置工事まで一括でお任せいただけます。
日本にいながら確実な客付け準備が可能
フィリピン現地へ渡航することなく、日本に滞在したまま内装手配を完了させることができます。配達遅延や現地業者とのやり取りに頭を悩ませる必要もありません。
これまでのノウハウを活かし、早期の客付けにつながる効率的な家具配置やインテリアをご提案いたします。フィリピン不動産の内装・家具手配でお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ 現地のルールを理解してスムーズな家具手配を
フィリピン不動産での家具・内装手配は、「日本の常識が通用しない」という前提に立つことが客付け成功の第一歩です。
現地のルールや配達事情のルーズさを事前に理解しておけば、無用なトラブルやストレスを防ぐことができます。ご自身の状況に合わせて現地での調達や代行業者の活用を検討し、スムーズな客付けを目指しましょう。








