フィリピン

老後のフィリピン移住費用を徹底解説!よくある疑問や注意点も

経済成長と人口増加で注目されているフィリピンは、老後の海外移住先としても人気を集めています。フィリピンへの移住に興味があっても「移住費用はどのくらい?」「1ヶ月の生活費は?」「ビザの取得は?」など気になっている人が多いのではないでしょうか。

この記事では、老後のフィリピン移住で必要な費用を徹底解説します。よくある疑問や注意点についても触れるため、移住で失敗しないためにぜひ最後までチェックしてください。

老後のフィリピン移住が人気な理由

老後の移住先として、フィリピンが人気を集める理由は以下のとおりです。

  • 生活費が安い
  • ビザが取りやすい
  • 英語が通じコミュニケーションが取りやすい
  • 温暖な気候と豊かな自然で過ごしやすい
  • 医療・介護サービスが充実し、健康に過ごしやすい
  • 日本と時差が少ないうえ、帰国しやすい

生活費が安い

フィリピンは、日本と比較して生活費が安い傾向にあります。食料品、住居費、交通費などの費用が日本より抑えられるため、老後の年金や貯蓄の効果的な活用が可能。老後の経済的な不安の軽減に期待できます。

ビザが取りやすい

フィリピンは長期滞在ビザやリタイアメントビザ(SRRV)といったビザの取得が比較的容易であり、移住に向けてのハードルが低いのが特徴です。

特にフィリピンのリタイアメントビザは、他国と比べて格段に安いのが特徴。例えばフィリピンでは、諸条件を満たしている場合に最低1万ドル(約150万円)の預託金でリタイアメントビザの取得が可能です。それに対し、タイでは80万バーツ(約330万円)、マレーシアでは50万RM(1,600万円)の預金証明が必要です。※2024年3月時点

なお、フィリピンのリタイアメントビザは永住が保証されています。国によっては永住が保証されていない場合もあるため、永住権を取りたいと考えている人にぴったりです。下記にフィリピンのリタイアメントビザの条件をまとめました。

英語が通じコミュニケーションが取りやすい

フィリピンは英語が公用語であり、日本人にとってコミュニケーションが取りやすい環境です。英語を話せれば、地元の人々と気軽にコミュニケーションが取れて快適に過ごせるでしょう。

また、フィリピンは英語力が非常に高い国であるため、今後英語を学びたい人にとってもぴったりの環境です。

温暖な気候と豊かな自然で過ごしやすい

出典:国土交通省 気象庁

フィリピンは年間平均気温が25〜30℃という温暖な気候で、過ごしやすいのが魅力です。特に、寒さにより体の動かしにくさを感じている人にとっては理想的な気候と言えるでしょう。

また、フィリピンは豊かな自然に囲まれており、美しいビーチや壮大な山々を目にすることができます。自然と触れることはストレスの軽減にもつながるため、心身ともに健やかな生活を送りたい人にぴったりです。

医療・介護サービスが充実し、健康に過ごしやすい

フィリピンでは、先進的で高品質な医療・介護サービスが提供されています。首都マニラをはじめとする主要都市には、国際基準に適合した施設や専門医が揃っており高度な専門医療を受けられます。

また、フィリピンには高齢者向けの介護施設やリハビリテーションセンターが整備されています。これらの施設では、医療ケアやリハビリテーションプログラムが提供されており、高齢者の健康や生活を守ります。

なお、日本や他の先進国に比べて医療費や介護費用が抑えられているのも魅力です。老後の医療負担の軽減につながります。

日本と時差が少ないうえ、帰国しやすい

フィリピンは日本との時差が1時間のため、それぞれ離れた場所にいても家族や友人とコミュニケーションが取りやすいのが魅力です。帰国時の身体の適応もスムーズでしょう。

日本からマニラへは、直行便で約4時間と帰国しやすく、急用があった場合にすぐに行き来できるのもメリットです。

老後のフィリピン移住でかかる費用

老後にフィリピンに移住した際にかかる費用について解説します。

生活費

生活費を把握するためには、食料品、住居費、交通費、医療費などを細かくチェックする必要があります。一般的には、フィリピンでの平均的な生活費は単身者で約10万円、既婚者で約20万円と言われています。

以下に生活費の例をまとめました。この数字はあくまで目安であり、生活スタイルや住む場所によって大きく異なります。

項目月額費用(PHP)月額費用 (JPY)備考
家賃20,000 – 50,000ペソ26,000 – 130,000円地域や物件の立地により異なる
食料品15,000 – 30,000ペソ39,000 – 78,000円地域や生活スタイルにより異なる
公共交通費2,000 – 5,000ペソ5,200 – 13,000円バス、ジープニーなどを
私立医療保険5,000 – 10,000ペソ13,000 – 26,000円健康保険の内容や範囲によって異なる
携帯電話/インターネット2,000 – 5,000ペソ5,200 – 13,000円プランや使用量によって異なる
電気/水道/ガス3,000 – 7,000ペソ7,800 – 18,200円使用量や季節によって異なる

表を見ると月額費用の最低金額は96,200円と、10万円程度で生活できることになります。

ただし、都市部と地方では生活費に差があり、都市部の方が食料品や住居費が高くなる傾向にあります。地方では食料品や住宅費が比較的安価ですが、交通アクセスや医療の面では不便に感じる可能性があります。

* 1フィリピンペソ=2.6円の場合

住居費用

フィリピンでの適切な生活を送るためには、家賃や不動産価格の調査が必要です。予算を設定し、自身の経済状況に適した物件を選びましょう。

実際の物件例①

出典:Lamudi

上の写真は、実際にフィリピンの不動産サイトにて月額14,000ペソ(36,400円)で掲載されている物件です。

実際の物件例②

出典:Lamudi

上の写真は、実際にフィリピンの不動産サイトにて月額45,000ペソ(117,000円)で掲載されている物件です。

* すべて1フィリピンペソ=2.6円の場合

健康保険・医療費

フィリピンに移住した日本人は、私立の医療保険に加入することが推奨されます。フィリピンの医療保険は、病院の選択肢や補償範囲についてさまざまなプランがあり、必要に応じて選択できます。

ただし、医療保険の料金や条件はプランによって異なるため、契約前にしっかりと確認することが重要です。また、フィリピンの公立病院と私立病院を比べると、公立病院の方が医療費を抑えられます。私立病院で専門的な治療をする場合は、高額な費用がかかることがあります。

以下に、医療費の例をまとめました。この数字はあくまで目安であり、状況によって大きく変動します。

医療費項目公立病院 (PHP / JPY)私立病院 (PHP / JPY)
一般的な診察費用約500 – 1,000 PHP / 約1,300 – 2,600 円約1,000 – 2,000 PHP / 約2,600 – 5,200 円
特殊な治療や検査数千 – 数万 PHP / 数千 – 数万 円数千 – 数万 PHP / 数千 – 数万 円
一般的な入院費用約2,000 – 3,000 PHP / 約5,200 – 7,800 円約10,000以上 PHP / 約26,000 円以上
処方箋の薬代数十 – 数百 PHP / 数百円 – 数千 円数十 – 数百 PHP / 数百円 – 数千 円

税金

フィリピンに移住する際は、自身に関連する税金や法的手続きを理解しておくことが重要です。以下に、おもな税金についてまとめました。

税金の種類説明
所得税フィリピンで得た収入に課税される。給与、ビジネス利益、資産売却益が対象。
不動産税フィリピンでの不動産所有に課される税金。不動産の価値に応じて課税。
消費税商品やサービスの購入時に課される一般消費税。税率は通常12%。
相続税フィリピンでの相続に課される税金。遺産の価値に基づいて計算される。
その他の税金ビジネスに関連する法人税や付加価値税、賃貸収入などに関連する税金。

フィリピンへの移住にかかる費用は、求める生活スタイルによって大きく異なります。また、税金においてはフィリピン政府の税制改革によって変更される可能性もあります。移住を検討する際は現地の最新情報を知る専門家に相談するのがおすすめです。

老後のフィリピン移住でよくある疑問

移住したいと思っていても、不安なことが多いのではないでしょうか。老後のフィリピン移住でよくある疑問をまとめました。

英語力が話せなくてもいい?

フィリピンでは英語が広く使われているため、英語力が高いほど快適に過ごせます。しかし、流暢に話せなくても、日常生活であれば単語や簡単なフレーズがわかれば生活できるでしょう。日本人が多く住むコミュニティや日本人経営の店舗も存在し、日本語での対応が可能な場合もあります

しかし、行政手続きや、医療機関、銀行といった公式な場面では、英語が必要になることがあります。特に緊急時や重要な手続きの際には、英語が理解できると安心できるでしょう。

場所はマニラ?セブ島?人気のエリアは

フィリピンの首都圏であるマニラは、必要なものは全て揃い、生活に不自由することはないでしょう。また、観光地として世界的に人気のセブ島は、移住先としても人気があります。セブ市にはセブに住む日本人のコミュニティがあり、街には日本食レストランや日本語学校も立ち並んでいます。またリゾート地ならではの豊かな自然を楽しめるのも魅力です。

また、比較的治安がよいと言われているダバオシティ、教育都市として有名なイロイロシティ、のどかな雰囲気のバコロドシティなども人気を集めるエリアです。

老後の移住におけるビザの種類は?

老後のフィリピン移住において利用されるビザの一例を紹介します。

9(A)ビザ

フィリピンでの長期滞在を希望する外国人に対する一般的なビザです。老後をフィリピンで過ごす場合や、長期滞在を考える場合に利用されます。このビザは、フィリピンでの生活や活動を許可するものであり、特定の条件を満たせば延長も可能です。

SRRV(特別引退者居住ビザ)

フィリピンでの永住権を希望する外国人に提供される特別なビザです。特に老後をフィリピンで過ごす外国人に対して設けられています。SRRVの申請条件や特典は複数あり、一定の年金収入や貯蓄額を有することが必要です。

物件探しはどうする?

物件を探す際は、おもに以下の3つの方法が挙げられます。

  • 不動産エージェント
  • オンラインの物件検索サイト
  • 現地視察

フィリピンには多くの不動産エージェントが存在し、日本語対応が可能な場合もあります。不動産エージェントは現地の市場に詳しいため、予算や希望に応じた物件を見つけやすいでしょう。

また、フィリピンにも物件検索サイトが存在します。例えば「Lamudi」というフィリピンの不動産情報サイトでは、日本の不動産サイトと同じように検索条件を設定し、物件を探せます。

現地に滞在して物件を探す方法もあります。セブ島などの人気のあるエリアでは、不動産業者のオフィスや現地の新聞、掲示板などから物件情報を得られます。また、地元の住民や日本人コミュニティからの口コミや情報が参考になる場合もあるでしょう。

介護が必要になったり病気になったらどうする?

フィリピンでは医療サービスが充実しており、都心を中心に高度な医療施設が利用できます。病気や怪我の場合、公立病院や私立病院で診察や治療が可能。介護が必要な場合は介護施設やリハビリテーションセンターを検討してもよいでしょう。

ただし、介護保険やサポート体制は日本と異なるため、事前に最新情報を確認しておくことが重要です。

老後のフィリピン移住で重要なポイント

老後のフィリピン移住において、重要となるポイントを解説します。

移住の目的を明確にする

まずは、移住の目的を明確にすしましょう。例えば、移住の目的が「経済的な負担の軽減」であれば、生活費や医療費の安さを考慮して生活エリアや住居を決めます。

一方で、移住の目的が「温暖な気候や豊かな自然を楽しむこと」であれば、フィリピンの島々やビーチリゾートへの移住がおすすめです。どのような自然環境を求めるかを考慮し、その地域の気候や環境について調査する必要があります。

移住前にしっかりと手続きをする

移住前の手続きを怠らないことも重要です。例えばビザの取得手続きでは、SRRV(特別引退者居住ビザ)を選択した場合、移住者は特定の年金収入や貯蓄が必要です。条件を満たすために、年金の受給手続きや貯蓄を計画する必要があります。

物件探しでは、移住前に不動産エージェントやインターネットを利用して希望条件に合った物件を見つけておきましょう。その際は、家賃や購入費用だけでなく、立地、治安、都心へのアクセスなどを考慮してください。契約書の内容や地域の法律をしっかりと把握しておくことも重要です。

まとめ

移住・投資先として人気のフィリピン。過ごしやすい気候、充実した医療制度などにより、老後の移住先としても注目を集めています。日本と比較すると生活費が安く、求める生活レベルにはよるものの、日本で暮らすよりもゆとりを持って生活できるのが魅力です。

フィリピンでの物件選びに失敗したくない方は現地の情報を集め、信頼できる不動産業者を見つけることが重要です。弊社ではツアーや個別面談などもやっていますので、お気軽にLINEでお問い合わせください。

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