フィリピン

セブ島の1ヶ月の生活費は安い?物価と生活レベル別の費用相場を解説

セブ島で1ヶ月暮らす場合、どれくらいの生活費がかかるのか気になっていませんか。
物価が安いと聞いても、実際に必要な金額や内訳が分からず、不安に感じる方も多いでしょう。特に移住や留学、ワーケーションを検討している方にとっては、事前の資金計画が重要になります。

この記事では、家賃・食費・交通費など主要な費用の相場に加え、生活スタイル別のモデルケースや節約のコツもご紹介します。セブ島で快適な生活を送るために、費用感をしっかりと把握しておきたい方は、ぜひ参考にしてください。

セブ島の1ヶ月の生活費は安い?全体の平均相場を解説

セブ島で1ヶ月暮らすのに必要な生活費は、日本より安いと言われます。しかし、実際の費用は生活スタイルによって大きく変動します。

以下では、月5万円〜15万円という幅広い予算で暮らす場合や、日本との物価差について詳しく解説します。

月5万円〜15万円で暮らせる?

セブ島では、節約次第で月5万円前後の生活も可能とされていますが、これは節約したケースで、現地に慣れている人やサポートがある場合に限られるでしょう。初めての移住では、月15万円程度を想定しておくと、ストレスなく過ごしやすいと言われています。

一般的には、月8万〜16万円程度がセブ島での生活費の目安とされ、生活スタイルや為替、物価変動によって幅があります。現地の物価は日本よりも低めですが、近年は上昇傾向も見られるため、ゆとりを持った予算設定が安心です。

日本と比べてどれくらい安いのか?

セブ島の物価は、日本と比べて約2/3程度と言われ、同じ生活レベルでも支出を抑えやすい傾向にあります。

特に家賃や食費、交通費は日本の半分以下になることが多く、ローカル価格をうまく活用すれば、よりコストを抑えることができます。

ただし、輸入品や日本食レストランなどは現地でも高価な場合があるため、生活スタイルによって出費には差が出る点に注意が必要です。

家賃の相場と物件タイプ別の費用感

セブ島での生活費の中でも、家賃は大きな割合を占めます。物件のタイプや立地条件によって家賃相場は大きく異なります。ここではタイプ別・価格帯の目安を紹介します。

コンドミニアム

家具付きでセキュリティや共用施設が整ったコンドミニアムは、日本人に人気の高い住まいです。

1ベッドルームの相場は月5万〜9万円程度、スタジオタイプは月3.5万〜6万円程度が目安です。プールやジム付きの物件が多いですが、築年数や立地により金額は上下します。

設備が充実している分、やや割高ではありますが、日本と比べれば比較的手頃な水準です。

アパート

ローカル向けのアパートは、長屋形式や低層タイプが中心で、シンプルな設備が多く見られます。家賃は月2万〜4万円程度で、条件次第では2万円を下回る物件も存在します。ただし、家具や家電は自分で用意する必要があり、居住環境のクオリティは物件により大きく異なります。

一軒家

戸建て住宅は広さに比例して家賃が高くなる傾向があり、セブ市中心部で外国人向けの4LDK物件は月15万〜20万円以上になることもあります。特に高級住宅地ではそれ以上になるケースも考えられます。

郊外では月3〜6万円程度で戸建てを借りられることもありますが、防犯やメンテナンスは自己責任です。物件選びには慎重さが求められます。

生活レベル別|セブ島の1ヶ月生活モデルケース

ここでは、セブ島で1ヶ月暮らす際のモデルケースを3パターン紹介します。節約重視の「節約型」、一般的な「標準型」、ゆとりある「快適型」に分けて、それぞれの生活レベルでどのくらいの費用がかかるかの目安を解説します。

節約型(月5万円前後)

節約型では、ローカルアパートに住み、ジプニー移動や自炊中心の生活を送ることで、月5万円前後で暮らすことも可能とされています。

家賃は郊外や現地向け物件を選ぶと安くなり、食費もローカル市場と食堂の活用で大幅に抑えられます。光熱費はエアコンの使用量を抑えれば安く済みますが、生活スタイルに慣れと工夫が必要です。

項目目安金額(日本円)
家賃約25,000〜38,000円
食費約13,000〜20,000円
交通費約500〜2,000円
通信・光熱費約2,000〜5,000円
合計約50,000円前後

標準型(月8〜10万円)

標準型は、自炊と外食をバランスよく組み合わせ、快適なコンドミニアムに住む一般的な生活スタイルです。タクシーやGrabの併用も可能で、光回線やエアコン使用なども日常的に行えます。初めてのセブ生活でも無理を感じにくい程度と言えるでしょう。

項目目安金額(日本円)
家賃約50,000〜75,000円
食費約20,000〜40,000円
交通費約2,500〜5,000円
通信・光熱費約6,000〜10,000円
娯楽・雑費約5,000〜10,000円
合計約80,000〜100,000円

快適型(月15万円以上)

快適型は、高級コンドやリゾートエリアの一軒家に住み、日本食や高級外食を楽しむゆとりのある生活スタイルです。フィリピンでは、月20万円使えば贅沢ができるとされます。車利用や高速Wi-Fi、家電などを取り入れ、日本以上の快適さを実現できる可能性もあります。

項目目安金額(日本円)
家賃約80,000〜120,000円
食費約50,000〜100,000円
交通費約10,000〜30,000円
通信・光熱費約10,000〜20,000円
娯楽・交際費約20,000〜50,000円以上
合計約150,000〜200,000円超

【家賃】エリアごとの違い

家賃はエリアによっても大きく異なります。ITパーク、セブシティ、マクタン島を例にそれぞれ見ていきましょう

ITパーク

セブ市の主要ビジネス拠点であるITパーク周辺は人気が高く、賃料も比較的高めです。

スタジオタイプのコンドミニアムは月約3万円弱から借りられる物件が多く、1ベッドルームでは月約5〜9万円が一般的です。特に高層階のペントハウスや高級仕様の物件では月約25万円を超えることもあります。

セブシティ

セブ市中心部では、エリアにより家賃相場が大きく異なります。

アヤラセンター周辺やITパーク周辺の1ベッドルームは、月約5〜8万円程度が目安です。それ以下の物件も一部に見られますが、築年数が古い、家具なし、長期契約が条件といった制約がある場合が多いため、注意が必要です。

一方、郊外のマボロ地区やフエンテ周辺では、1ベッドルームの物件が月約3万円前後で見つかることもありますが、建物のグレードや設備により大きく価格差があります。

マクタン島

リゾート地として知られるマクタン島では、市街地からの距離やエリアによって賃料に幅があります。

コンドミニアムでは月約4〜7万円が一般的な相場で、高級リゾート型の物件ではさらに高額になることもあります。ローカル住宅であれば、月2万円前後から借りられることもありますが、設備や治安面で日本人の長期滞在には不向きなケースもあるため、物件選びには注意が必要です。

全体的にはセブ本島中心部と比べ、やや割安な傾向があります。

【食費】外食と自炊の違い

食費は外食中心か自炊中心かで大きく変わります。ここでは外食の価格帯と、自炊時に活用するスーパーマーケットやローカル市場の違いについて解説します。

外食の場合の価格帯

庶民的なローカル食堂では、定食スタイルの食事が1食150〜300円程度で楽しめるとされます。フィリピン料理の代表的なおかずとご飯のセットがこの価格帯で、量もボリュームがあります。

ショッピングモール内の飲食店やカフェでは、1食700円前後が目安とされています。ローカル料理から西洋料理まで幅広く、ビールも1杯100円台で楽しめることが多いため、全体的に日本より安価な印象です。ファミリーレストラン感覚で利用できる店が多く、コストを抑えながら外食を楽しめます。

日本食レストランは現地ではやや高級に分類され、一食500〜2,000円程度と幅があります。寿司や和牛料理は日本と同等かそれ以上の価格になることもあり、日本食中心の外食をした場合、高額な費用がかかる場合もあるでしょう。

ローカル料理と組み合わせてバランスよく利用することで、食費を抑えつつ満足度の高い食生活が実現できます。

自炊の場合のスーパーマーケットとローカル市場の使い分け

セブ島では、自炊を取り入れることで食費を抑えやすくなります。スーパーでは肉類や日本の調味料などがそろい、価格は比較的安めですが、輸入品は日本と同等かそれ以上の場合もあります。

ローカル市場では野菜や果物、魚などがさらに割安で、朝市では2〜3割安く買える例もあります。量り売りや価格交渉も可能ですが、衛生面や言語の壁には注意が必要です。

一般的には、肉や加工品はスーパー、野菜や果物は市場で購入するのが効率的です。市場の新鮮さや価格も魅力ですが、スーパーの快適さも活用できます。

また、日本製品は高価になりやすいため、持参や代用品の活用が節約につながります。自炊を取り入れることで、月に数千〜1万円程度の節約になるケースもあります。

【交通費】移動手段とエリアによるコストの差

セブ島での交通費は日本に比べて非常に安価です。主な移動手段には配車アプリ(Grab)やジプニー(小型乗合バス)があります。ここでは各交通手段の料金感覚と、生活エリアによる移動コストの違いを解説します。

車アプリ(Grab)とジプニーの費用感

セブ島では、Grabなどの配車アプリが現地在住者や観光客に広く利用されています。料金は初乗り+距離・時間に応じた加算方式で、タクシーと同程度かやや高めですが、明朗会計で安心感があります。英語対応がしやすく、アプリ操作で目的地を指定できるため、初めての利用でも使いやすい点が魅力です。

一方、ジプニーは最も安価な移動手段で、短距離なら数十円程度で乗車できます。市内の主要ルートを網羅していますが、混雑やルートの複雑さには慣れが必要です。また、車内でのスリや盗難を防ぐために、特に夜間や混雑時は注意が必要です。費用を抑えたい人には魅力的ですが、安全面も考慮して使いましょう。

生活エリアによる移動コストの差

住むエリアによって交通費や移動時間には大きな差があります。ITパークや市内中心部に住めば、職場や買い物先が徒歩圏内にまとまり、移動コストは最小限に抑えられます。

一方、郊外やマクタン島から市内へ通う場合は、タクシー代や高速道路の通行料、ガソリン代がかかるため、日々の負担は増えがちです。また、夜間の安全面からもエリア選びは重要で、徒歩移動が難しい場所では短距離でも車を使う必要があります。

結果として、家賃は多少高くても職住近接の立地を選ぶことで、交通費と時間を節約できるケースも多くなります。

【通信費】フィリピンのSIM・インターネット事情

セブ島では、現地のプリペイドSIMを使ったスマホ通信が主流です。主要キャリアはGlobeとSmartで、空港やショッピングモールで簡単にSIMカードを購入できます。月額料金はプランによって異なりますが、10〜30GB程度のデータプランが約500〜1,400円で利用でき、日本に比べて通信費を大幅に抑えることが可能です。

長期滞在を予定している方は、自宅Wi-Fiの契約も検討するとよいでしょう。大手プロバイダでは、100Mbps前後の高速回線が月額約4,000〜5,000円で利用でき、コストパフォーマンスは高めです。安定した通信環境が確保できれば、オンライン会議やリモートワークも問題なくこなせます。

短期滞在者にはポケットWi-Fiも便利です。機種や契約内容によって異なりますが、月額約2,400〜3,600円程度で数十GB使えるタイプもあり、外出先でも気軽にインターネットが利用できます。ただし、通信速度や安定性は場所や時間帯によりばらつきがある点には注意が必要です。

セブ島全体の通信環境を総合的に見ると、プリペイドSIMとWi-Fiを併用しても、月額約4,000〜7,000円程度で十分な通信環境を整えることができます。滞在スタイルや目的に応じて、コストと快適さのバランスを見ながら最適な方法を選ぶことが大切です。

【水道光熱費】節約方法と生活スタイルの影響

フィリピンでは電気代が高い一方で、水道・ガス料金は抑えめな傾向にあります。

電気代が高い理由と節約方法

フィリピンでは電気代が比較的高く、特にセブのような暑い地域ではエアコンの使用頻度が高いため、請求額がかさむ傾向があります。

一般家庭向けの電気単価は日本よりも高い水準になることが多く、1人暮らしでも使い方次第では月8,000円前後に達することもあります。ただし、節電を意識すれば月3,000〜5,000円程度に収めることも可能です。

節電対策としては、省エネ家電の導入や使用しない家電の電源オフ、遮光カーテンの活用などが効果的です。生活スタイルに応じて電力使用を見直すことで、電気代の抑制が期待できます。

水道・ガスの料金と生活スタイルの影響

水道代は比較的安価で、通常の使用量であれば月500〜1,000円程度に収まります。ただし、物件によっては水道代が家賃に含まれていたり、定額で請求されるケースもあります。飲料水はウォーターサーバー用のガロンボトルを購入するのが一般的で、生活費への影響は小さめです。

ガスは都市ガスではなく、プロパンボンベを購入して使う形式が主流です。1本で数ヶ月使えることもあり、月換算では数百円程度とされています。なお、セブではガスを使わず、調理器具がすべて電化されている物件も見られます。

【その他】ビザ更新・医療費など

生活していく上ではその他の出費も発生します。代表的なものがビザの延長費用や各種手続き費用、日用品・消耗品代、そして医療費や保険料です。小額でも積み重なるものや、いざという時に備えておくべき費用についても確認しておきましょう。

ビザ延長手続きと費用目安

セブ島に長期滞在する日本人の多くは、観光ビザを延長しながら滞在しています。入国から30日間はビザ不要ですが、それ以降は入国管理局で延長手続きが必要です。初回延長は約8,000円、2回目は外国人登録証(ACR I-Card)発行料込みで約23,000円程度かかります。その後の延長は1回あたり約6,000〜8,000円です。

観光ビザの延長は最長で通算3年まで可能で、1年滞在した場合の総額は約4〜5万円が目安です。申請はセブ市内の移民局で行い、パスポートと現金を持参します。混雑を避けるため、期限の1週間前までに手続きを済ませるのが理想です。

延長費用は現金払いのみで、6か月以上の滞在には出国許可証(ECC)の取得が必要です。月平均に換算すれば大きな負担ではないため、長期滞在予定者はあらかじめ予算に組み込んでおくと安心です。

医療費と保険の備え

セブ島では一般的な診察料は約1,000〜3,000円と、日本と大きな差はありません。ただし、入院や精密検査、輸入薬などは高額になる傾向があります。CTやMRI検査は約1.5万〜3.8万円、個室入院は1日7,000〜1.5万円が目安で、手術時には数万円〜数十万円の保証金が必要となることもあります。

こうした医療費に備え、多くの日本人は海外旅行保険や長期滞在者向けの医療保険に加入しています。保険料は月3,000〜10,000円ほどで、補償内容によって異なります。クレジットカード付帯保険は適用期間や補償範囲が限定されており、基本的には別途の契約をおすすめします。

セブ市内には日本語対応の私立病院やクリニックもあり、軽症なら数千円程度で済むこともあります。安心して滞在するためには、医療費や保険料を生活費に含めて計画しておくことが大切です。

生活費を節約するコツ

セブ島での生活費をさらに抑えたい場合、いくつかのコツがあります。まずは、現地の物価に合わせた生活スタイルに近づけることがポイントです。

  • 住むエリアを工夫して家賃を抑える
  • ジプニーやGrabを使って交通費を節約する
  • 自炊やローカル食で食費をコントロール
  • エアコンなど電気の使い方を見直す
  • 無料・安価な地元の娯楽を楽しむ

生活費を抑えるには、まず住むエリアの選定がカギとなります。中心地にこだわらず、やや郊外エリアを選べば、通勤圏内でありながら家賃を抑えることが可能です。

交通費はジプニーやGrabを活用し、必要に応じてシェアや徒歩を組み合わせることで節約できます。食費は自炊を中心に、ローカル市場での食材購入や食堂利用を取り入れれば、月1〜2万円前後に抑えることも可能です。日本食品はローカルブランドをうまく活用しましょう。

光熱費ではエアコンの使用を工夫し、日中は自然風や共用プールを活用するなどのアイデアも有効です。また娯楽はモールイベントや公園、マッサージ店や映画など、安価に楽しめる地元の過ごし方を取り入れてみてください。このような工夫をすることで、月10万円以下での生活も視野に入ってくるでしょう。

まとめ

セブ島の生活費は日本に比べてリーズナブルな傾向にあり、工夫次第では大幅なコストダウンも可能です。しかし、生活費は生活スタイルによって大幅に変わるため、快適さや贅沢を求めれば日本と変わらない生活費がかかる場合もあるでしょう。​
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