フィリピン

日本の大手企業がフィリピンへ進出する理由は?都市開発エリアも紹介

近年、日本の大手企業が次々とフィリピンへ進出しています。各国の企業も数多く進出しており、企業におけるフィリピンの魅力が気になる人も多いのではないでしょうか。

この記事では日本企業がフィリピンへ進出する理由を解説します。経済成長や都市開発情報もまとめたので、この記事を参考にフィリピンの魅力に触れてみてください。

フィリピンに進出している大手企業3選

フィリピンには数多くの日本企業が進出していますが、その中でも不動産企業の進出が多く見られます。

野村不動産

野村不動産はフィリピン大手財閥グループ・GTキャピタルの傘下である「Federal Land Inc.(FLI)」という合同会社を経営しています。

設立当初からメトロ・マニラなどのフィリピン主要都市で不動産開発事業を展開し、総事業費は約7,500億円です。

その他にもFLI・三越伊勢丹ホールディングスとの3社合同で、超高層タワーマンションと商業施設の複合施設の開発に取り組んでいます。

三井不動産

三井不動産は2017年に不動産会社「ロックウェルランド」との共同開発で分譲住宅事業「The Arton」に参画しています。

The Artonはマニラ・ケソン市の広大な敷地に開発される、分譲住宅と商業施設が隣接した大規模複合プロジェクトです。

総事業費は約195億、三井不動産は20%の事業シェアとなっていて、2025年に竣工予定となっています。

三菱商事

三菱商事は2018年にフィリピン大手不動産会社「Century Properties」と新興中間層向け住宅デベロッパーを設立しました。

設立10年以内に年間10,000戸を1戸あたり平均300〜500万円で提供することで、フィリピンの住環境向上に貢献を目指しています。

三菱商事は経営や日本の技術力を活かした品質向上と安定化や、建材・住宅設備機器の大量調達体制の構築等に携わっています。

日本企業が次々にフィリピン進出する理由

企業が海外に進出する理由は事業拡大など様々ありますが、企業が海外進出先としてフィリピンを選ぶ理由は下記が挙げられます。

人件費が安いため

世界の統計データを公表しているWorldData.infoのデータによると、フィリピンの平均月収は約50,000円ほどで、月31万8300円である日本の約5分の1ほどです。

その為、企業は人件費を安く抑えられコスト削減に繋がるため沢山の企業が進出してきています。

人口が増加しているため

フィリピンの人口は2020年時点で1億903万人と、世界ランキングで日本に次ぐ多さです。

経済発展が著しいフィリピンでは、生活水準が改善されたことにより出産率と乳幼児の生存率が向上し、人口増加に繋がっています。

実際に、2015年時点では1億98万だった人口が、5年で約800万人増加しました。この人口増加は今後も長期的に伸びていく可能性が高いと考えられています。

若い世代が多いため

フィリピンの平均年齢は25歳。労働に従事できる「生産年齢人口」が多く、若い世代の働き手が多いのが特徴です。

企業が進出した際にも長期的に雇用できる若い人員が、確保しやすくなっています。

人口ボーナス終了年が他の国より長いため

フィリピンでは、生産年齢人口の割合が上昇し続ける「人口ボーナス」が他の国より長く続くと言われています。

ASEANの中で人口1位のシンガポールは、人口ボーナス期終了が2028年。3位のベトナムで2041年頃までですが、2位のフィリピンは2062年まで人口ボーナスが続くとされています。

生産年齢人口が他の国より長く持続されるため、経済成長も他の国に比べて持続的に続くことが期待できます。

公用語が英語のため

フィリピンでは公用語として英語が使用されています。世界共通語である英語が日常的に使えるため、海外企業が進出しても言語の壁が少ないというメリットがあります。

また、世界的な教育機関が行なっている2023年の調査*によると、非英語圏の国の英語力指数ランキングでフィリピンは20位に入賞しています。

87位の日本と比較すると、フィリピンの英語力の高さがわかります。

*参考:EF English Proficiency Index

GDPの成長が大きいため

フィリピンのGDPは2023年の世界ランキングでは34位。日本の4位と比較すると高くはありません。しかしその成長は大きく、2000年代に入ってから上昇を続けています。

日本や世界の大手企業が進出している背景もあり、今後もGDP成長は大きく伸びていくことが考えられています。

マニラやセブでは都市開発も進んでいる

都市開発が進むフィリピン首都のマニラや、ビーチリゾートとしても有名なセブ島を紹介します。

世界から大手企業が集まる経済都市マカティ

メトロ・マニラの一つでもあるマカティ市は、フィリピン経済の中心都市で「フィリピンのウォール街」と呼ばれています。

フィリピンを代表する大財閥 アヤラグループが開発したエリアで、海外の外資系や金融系企業が多く集まるビジネス街です。

住宅街やショッピングモールが並ぶ商業エリアが隣接しているため、企業職員が快適な生活ができる環境が整っています。

インフラ整備が進むセブ

セブでは交通インフラ整備が進んでいて、マクタン橋の建設や南北通路の拡張により、アクセスの向上や交通渋滞の緩和が期待されています。

また、空港インフラも改善され、マクタン・セブ国際空港では新ターミナルが開設されたことにより、国際便の受け入れが向上しました。

交通インフラが整備されることによって観光客やビジネス客の増加が見込まれ、地域経済の更なる発展が期待されています。

まとめ

日本の大手企業がフィリピンへ進出する理由は、著しい経済成長と人口増加、豊富な若い労働力が挙げられます。マニラやセブの主要都市では、インフラ整備が進み都市開発がさかんに行われていて、ビジネス展開がしやすい環境が整っているのも魅力絵です。

フィリピン経済やそれらの要因は今後も大きく成長していくことが予想されるため、注目してください。

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