フィリピンは人口増加率の高さや平均年齢の低さから、今後も発展が期待される国です。政府も産業政策を始めており、魅力ある企業が成長していることから、フィリピンでのビジネスに興味のある人も多いのではないでしょうか。
この記事では、フィリピンでビジネスを成功させる方法を紹介します。フィリピン進出のメリットや注意点を解説するので、グローバル展開や起業にお役立てください。
目次
フィリピンでビジネスを成功させる方法
フィリピンでグローバル化や企業といったビジネスを、成功させるためのポイントを紹介します。
フィリピンの経済情報を知る
フィリピンの経済状況は、過去数年を通して成長を続けています。平均年齢は23歳と若い世代が多く、中産階級が増えていることから、消費市場が拡大していることが理由のひとつです。
さらに、海外労働者とBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)の存在も大きな要因です。英語が堪能なフィリピン人は海外労働者として稼ぎに出ることが多く、外国からの労働者送金がGDP成長率を支えています。コールセンターを代表とするBPO産業の発展も、大きな影響を与えていると言えるでしょう。
新型コロナウイルスの影響により経済成長がやや減速したものの、政府は経済回復のための産業政策を打ち出しています。
また、課題としては所得格差やインフラ整備の問題が挙げられます。継続的な経済成長を目指すためには、課題と向きあうことも重要です。
フィリピンの外資規制(ネガティブリスト)を知る
フィリピンでは、外国投資に関する基本法があります。「外国投資法」は外国企業における特定の産業での投資を制限するもので、これに基づいているのが外資規制(ネガティブリスト)です。
リストには、法律や憲法により禁止される業種が記載されたリストAと、制限として設けられたリストBがあります。
規制や要件は、外国企業がフィリピンでビジネスを行う際に重要です。正しい情報を収集し、ときには法的アドバイスを受けることも大切でしょう。
金融サービスや資金調達方法を知る
フィリピンでビジネスを始める際には、開業のための資金調達も重要です。資金調達方法としては、銀行ローンやマイクロファイナンス機関、助成金を利用するのもよいでしょう。ここでは代表的な助成金プログラムを紹介します。
PEZA | 経済特区を設定しビジネスを展開する外国企業に税制優遇措置などを提供する。 |
DTI | 新規事業を立ち上げるための補助金や事業のサポートが得られる。 |
TIEZA | 観光施設や宿泊施設に関する観光業を行う場合、優遇措置が受けられる。 |
上記のプログラムやその他の方法を通して、適切な財務計画を立てましょう
適切なパートナーシップをとる
フィリピンでビジネスを始める場合、現地のパートナーとの関わりは大変重要です。現地のコミュニティと関係を持つことも重要で、市場調査や新たなビジネスチャンスに繋がる可能性もあります。
ただし、事業内容によっては必ずしも現地のパートナーが必要ではありません。不要な場合もあることを理解し、適切なパートナーシップをとりましょう。
フィリピンでビジネスを始める際の注意点
フィリピンでのビジネス展開や、フィリピン人と働く際に注意が必要な点を解説します。
フィリピン人のマネジメントに力を入れる
日本では当たり前に通用する依頼でも、フィリピン人には理解しにくい場合があります。日本人のマネジメントとは大きく異なるため、適切なオペレーションを組むことが非常に重要です。
また、フィリピン人のおおらかな国民性が評価される一方で、期日や時間に対して少しルーズな一面もあります。提出物の期日やミーティングの開始時刻が思った通りにならないことも考慮し、関係性を築きましょう。
契約書のチェックや税務申告は慎重に行う
フィリピンではビジネスでのトラブルがあった際、ミスをした従業員の給与の一部をペナルティとして引く文化があります。トラブルに対してどのように対応するかについて、取引先との契約内容に問題がないか慎重に確認しましょう。
また、フィリピンの税務申告などの手続きは日本よりも複雑と言われています。手続きを怠るとその後事業に影響が出る可能性があるため、こちらも丁寧に行いましょう。
フィリピンのインフラ事情を知る
フィリピンは日本よりも交通インフラが整っていません。毎日の通勤に長時間かかったり、大雨などによる道路浸水でスムーズに移動できないこともあるでしょう。
また、物件の電気や水道に問題があることが多く、停電などが起こった場合に管理者がサポートしてくれないこともあります。日本で過ごすときと同じように考えているとトラブルに対処できないため、フィリピンの生活を事前に調査しておきましょう。
フィリピン進出のメリットとデメリット
フィリピンに進出するメリット・デメリットを整理して解説します。メリットが大きい反面デメリットも存在するため、事前に市場調査や規定の確認を済ませ、適したビジネスプランを立てましょう。
フィリピン進出のメリット
フィリピン進出のメリットとしては、やはり市場の拡大が挙げられます。人口は過去5年の間に800万人以上増加し、将来的に日本の人口を超えると言われています。また、英語話者が多くコミュニケーションが取りやすいため、国際的なビジネスに向いていると言えるでしょう。
BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)産業が盛んな通り、低コストで質の高い労働力を確保できる点も魅力です。
さらに、特定の業種に対して税制優遇措置や助成金が受けられるなど、ビジネスを進めやすい環境があります。
フィリピン進出のリスク
フィリピンの発展に期待ができる一方で、業種によってはすでに競争が激化しており参入が難しい場合があります。特定の業種に対し外資規制がある点にも注意が必要です。
書類などの手続きが複雑で日本よりも手間がかかると言われています。とはいえ手続きを怠るとのちにトラブルに繋がる可能性があるため、慎重に対応しましょう。
また、インフラが整っていないことから、国内での移動や物流に影響が出ることも考えられます。
フィリピンで成功/失敗の可能性があるビジネスモデル
フィリピンで成功もしくは失敗の可能性があるビジネスモデルを紹介します。ただし、これは一例であり、必ずしも成功/失敗するとは限りません。
フィリピンで成功の可能性があるビジネスモデル
フィリピンで成功する可能性があるのが、IT開発に関するビジネスモデルです。フィリピンはマニラやセブを中心としてIT企業が拡大しており、IT人材の需要が高まっています。特にセブではすでに人材の確保が難しい状態です。
人材は大都市に多い傾向にありますが、その他の都市にも存在するためオンラインで仕事を依頼するのもよいでしょう。各都市でITに強い人材がいるか調査することで事業が上手く進むかもしれません。
また、フィリピンでも日本と同様にSNSが流行っているため、写真に映えるカフェや食べ物の人気があります。フィリピンのカフェよりも日本のカフェの方がクオリティが高いため、日本のクオリティをフィリピンで再現できれば成功に繋がるかもしれません。若い世代の人口が多い点でも人気が集まりやすいでしょう。
フィリピンで失敗の可能性があるビジネスモデル
成功が難しいと言われているビジネスとして挙げられるのが、コンビニフランチャイズです。コンビニの需要に伴いファミリーマートやローソン、特にセブンイレブンの店舗数が爆発的に伸びていますが、飽和状態になりつつあります。競合が多いため、立地などにこだわらないと、失敗に終わるかもしれません。
まとめ
人口増加と経済発展により注目を集めているフィリピン。そんなフィリピンで起業やビジネスをするには、フィリピンの経済の現状や外資規制、助成金などについて事前に知識をつけておくことが重要です。進出のメリットは大きいですが、デメリットやリスクも考慮しましょう。
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