東南アジアの中でも将来性が高く投資家の注目を集めているフィリピン。経済発展と人口増加から不動産価格の上昇が期待されています。そのため、詳しい価格相場や購入までの流れなど、の詳細を知りたい人も多いのではないでしょうか。
この記事では、フィリピン不動産の価格相場や購入方法、投資による失敗を避ける方法を解説します。不動産価格が200%以上にアップした実績もまとめました。
目次
フィリピンの基礎情報
まずはフィリピンの基礎情報を解説します。
正式名称 | フィリピン共和国 |
---|---|
首都 | マニラ |
面積 | 298,170平方キロメートル(日本の約8割) |
人口 | 1億1733万7368人*¹ |
平均年齢 | 24歳*¹ |
民族 | マレー系、中国系ほか |
公用語 | フィリピン語、英語 |
宗教 | 83%がカトリック、その他のキリスト教が10%、イスラム教が5% |
通貨 | フィリピン・ペソ(1ペソ=2.62円)*² |
*¹2023年時点
*²2024年1月31日時点
フィリピン不動産投資が注目される理由
東南アジアの中でもフィリピン不動産投資が注目される理由として、経済成長と人口増加が挙げられます。
経済成長による不動産価格の上昇
上のグラフの通り、フィリピンのGDPは上昇を続け不動産価格の上昇に期待されています。経済成長の背景を3つの観点から解説します。
BPO(Business Process Outsourcing )
BPOとはBusiness Process Outsourcing(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)のことで、いわゆる業務委託を指します。フィリピンは高い英語力や低コストで労働力を確保できること、安定した治安などからBPO産業が成長しています。
代表的なのがコールセンターで、AppleやPanasonicなどの世界的企業がフィリピンにコールセンターを配置。コールセンターの売り上げは世界1位となりました。BPOによる売り上げは約230億ドルにも達し、世界市場の約12%を占めます。
OFW(Overseas Filipino Worker)
OFWとはOverseas Filipino Worker(オーバーシー・フィリピノ・ワーカー)のことで、海外在住のフィリピン人労働を指します。フィリピンでは人口の10%ほどがアメリカやマカオ、ドバイといった海外で就労しフィリピン国内に送金しています。
年間の送金額は銀行口座を通した金額だけでも1兆円を超え、その他金額を含めると2〜3兆円規模になる模様です。
IR(Integrated Resort)
IRとはIntegrated Resort(インテグレイト・リゾート)のことで、カジノをはじめホテル・ショーピングモールなどの複合型施設を指します。フィリピン政府が打ち出した大規模カジノ計画により、カジノの市場規模は拡大を続けています。
人口増加による需要の拡大
上のグラフの通りフィリピンは人口ボーナス期であり、人口は年々増加しています。2023年に1億1733万7368人に達し、日本の人口に迫る世界第13位となりました。平均年齢は24歳。少子高齢化・人口減少が進む日本と比べ、人口増加による賃貸需要の拡大に期待できるでしょう。
フィリピン不動産購入の基礎知識
フィリピン不動産購入の際に押さえておきたいポイントを3つ解説します。
外国人に対する規制
フィリピンで土地の所有ができるのはフィリピンの国籍を持った人のみで、日本人を含む外国人による土地の所有が認められていません。しかし、日本で言うマンションを指すコンドミニアムであれば所有が可能です。そのため、フィリピン不動産投資は基本的にコンドミニアムに投資します。
コンドミニアムへの投資方法
コンドミニアムへの投資は、完成前のプレビルド物件と完成後の物件に分かれます。プレビルド物件の場合、物件を実際に見られないデメリットはありますが、完成後の物件よりも安く購入できるのが魅力です。なるべく早い段階で購入するほどイニシャルコストを抑えられるでしょう。
一方で完成後の物件を購入する場合、プレビルド物件と比べ高く購入することになります。しかし、物件の完成が遅れるといった竣工リスクがなく、実際に物件を見ることで比較的安心して投資できるでしょう。
期待できる利益
不動産投資では、インカムゲインとキャピタルゲインに期待できます。
インカムゲインは、不動産を運用することで得られる家賃収入を指し、キャピタルゲインと比較して安定的かつ小規模な利益が期待されます。リスクを最小限に抑えたい投資家や定期的な収益を求める人に適しているでしょう。
一方で、キャピタルゲインは不動産の売却によって生じる利益を指し、場合によっては短期間で大きな利益を得る可能性があります。多少のリスクを覚悟してでもハイリターンを追求したい投資家にお勧めです。
フィリピンでは人口の増加と経済の成長が予想され、これに伴い家賃や不動産価格が上昇する見通しです。これにより、インカムゲインとキャピタルゲインの両方に期待できるでしょう。キャピタルゲインの場合、短期的に利益が得られる場合がありますが、基本的には長期的な視点を持つことが重要です。
フィリピン不動産の価格相場
フィリピンでは部屋の間取りを「Studioタイプ」「1BR」と指します。Studioタイプは日本でいうワンルームマンションを指し、1BR(1ベッドルーム)は1LDKを指します。ここでは、Studioタイプ、1BR、2BR、3BRの価格相場をまとめました。
部屋タイプ | 広さ目安 | 価格相場 |
Studioタイプ | ワンルーム(25平米未満) | 800万〜10,000万程度 |
1BR | 1LDK(25平米〜30平米) | 1,200万〜2,000万程度 |
2BR | 21LDK(45平米〜65平米) | 1,500万〜3,000万円程度 |
3BR | 31LDK(60平米〜100平米) | 2,000万~4,000万円程度 |
価格相場については、下記の記事で詳しく解説しています。
フィリピン不動産投資の実績
フィリピン最大手の建築企業である「DMCI Holdings」の子会社「DMCI Homes」が手掛けるコンドミニアムへの投資実績をまとめました。
KAI GARDEN RESIDENCES
KAI GARDEN RESIDENCESはマルダヨンに位置する、42階建ての高層コンドミニアムです。
日本庭園をモチーフにしており、全3棟からなります。
KAI GARDEN RESIDENCESでは実際に、2017年12月予約時の7,106,958円(PHP3,334,000)から、
2024年1月時点で16,240,000円(PHP6,496,000)となった実績があります。
FAIRLANE RESIDENCES
FAIRLANE RESIDENCESは、BGC・マカティ・オルティガスの主要ビジネス都市の中央に位置する52階建ての高層コンドミニアムです。すぐ近くでの大規模な工事によりアクセスがよくなることから、より大きな値上がりに予想できます。
FAIRLANE RESIDENCESでは、2018年2月予約時の14,064,700円(PHP6,598,000)から、2024年1月時点で29,937,500円(PHP11,975,000)となった実績があります。
これらの物件を手がけたDMCI Homesについては、下記の記事で詳しく解説しています。
現在販売中の物件例
現在販売中の物件の一部を紹介します。
Alder Residences(アルダー・レジデンス)
DMCI Homes最大開発エリアであるアカシアエステイト内にあるファミリー層向け物件です。
The Oriana(オリアナ)
カティプナン アベニュー、アノナス、アラネタシティといった賑やかな地区に隣接し、アクセスのよい物件です。
Fortis residens(フォルティス・レジデンス)
都会の利便性とリゾートのような雰囲気が融合した高級物件です。
弊社ではツアーや個別面談などもやっていますので、お気軽にLINEでお問い合わせください。
フィリピン不動産購入の流れ
フィリピン不動産を購入するまでの流れをわかりやすくまとめました。
- 不動産業者を見つける
- 物件選び
- 視察
- 申し込み・手付金の支払い
- 契約書へのサイン・残金の支払い
- 鍵受け取り
まずは信頼できる不動産業者に連絡して希望や条件を詳細に伝え、最新の物件情報を受け取りましょう。気に入った物件があればツアーなどに参加し視察に行くのがおすすめです。
物件が決まったら不動産業者を介して売主と契約書を作成し、手付金を支払います。続いて、売買契約書にサインし残金を支払います。登記や公証人手続きをしたら、最後に鍵を受け取り購入は完了です。
フィリピン不動産投資で失敗しないための注意点
フィリピン不動産投資で失敗を避けるために下記の3つのポイントを押さえておきましょう。
- 投資計画に余裕をもたせる
- 物件の立地やデベロッパーの実績を確認する
- 詐欺に注意し、リスクを理解する
フィリピンの不動産市場は魅力的な投資先ではありますが、市場の変動を完璧に予想することはできません。希望する利益が見込まれるかをイメージし、余裕をもった投資計画を策定することが大切です。
不動産価格は立地や築年数などによって大きく異なります。物件を安く購入できても、賃貸需要の高いエリアでなければ大きな利益は期待できません。また中小デベロッパーは竣工リスクが高まる可能性があるため、大手デベロッパーを選ぶことと安心できるでしょう。
不動産投資は信頼性のある専門家と計画を立てることが重要です。悪意のある人からの「将来的な利益や高い利回りが確実である」という誘い文句は信じないでください。不動産投資にはリスクがあることを理解しておきましょう。
現地の情報を知る不動産業者への相談がおすすめ
フィリピンは経済成長が続き、不動産価格の上昇が期待されています。急激な人口増加によりキャピタルゲインとインカムゲインの双方を狙え、実際に不動産価格が200%以上に上昇した例を紹介しました。
フィリピンでの投資物件選びに失敗したくない方は現地の情報を集め、信頼できる不動産業者を見つけることが重要です。弊社ではツアーや個別面談などもやっていますので、お気軽にLINEでお問い合わせください。