フィリピン

海外への教育移住におすすめの国は?子育てのしやすさ・ビザも解説

近年海外移住が注目されていますが、子育て世帯の中では海外で教育を受けさせる「教育移住」が人気です。そこで「教育移住におすすめの国ってどこだろう」「デメリットも事前に知っておきたい」と気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では海外の教育移住におすすめの国や、メリット・デメリットについて解説します。教育移住に不安な方の後押しになる内容なので、ぜひ最後までご覧ください。

海外への教育移住が注目される理由

近年、子どもに合った環境で教育を受けさせるための教育移住が注目されています。国内でも、都会から自然豊かな地方の学校へ転校する家庭は多いですが、海外への教育移住も増えています。

海外には日本より教育水準が高い国が数多くあり、「個性」を重要視する教育方針が目立ちます。日本の「協調性」では発揮しきれない子どもの能力を伸ばすことができるため、より子どもの能力向上が期待できるでしょう。

また、グローバル化が進む現代社会において、国際的な視野を持ち、多様な文化を理解することは非常に重要です。海外留学は異文化に触れ、語学力を向上させ、国際的な感覚を養う絶好の機会となります。海外での経験は、将来的にグローバル企業で働く場合や、海外で活躍したい場合に大きな強みとなるでしょう。

教育移住のメリット・デメリット

海外教育移住は多くのメリットがあり、子どもの将来を大きく変える可能性があります。しかし、メリットだけでなく、デメリットも存在します。

移住を検討する際は両方の側面をしっかりと理解し、子どもだけではなく家族にとってもよい方法を選ぶことが重要です。

メリット

まずは海外教育移住のメリットをチェックしていきましょう。

得意分野や自己表現力が伸ばせる

日本の教育が協調性を重視するのに対し、海外では個性を尊重し、それを伸ばすことに力を入れています。そのため、子どもたちは自分の得意なことや好きなことを表現できるようになり、自己表現力を身につけられます。

また、自分の意見を積極的に発信することで、問題解決能力を養うことができます。自分の意見を堂々と主張できるコミュニケーション能力は、どの分野においても求められる能力です。

多様性を受け入れやすくなる

海外の学校、特にインターナショナルスクールでは、世界中の国から来た子どもたちが集まります。

グローバル化が進む現代社会において、異文化理解と多様性への尊重は非常に重要です。幼い頃から様々な文化や宗教を持つ人たちと交流することで、多様な価値観を理解し、受け入れる考え方が身につきます。

これにより、社会に出た際も様々な人と柔軟に交流することができるようになるでしょう。

帰国枠で日本の学校を受験できる

日本のいくつかの学校では「帰国枠」という制度を利用できます。

帰国枠は海外での学習経験を評価する制度で、一般受験よりも有利な受験が可能です。学校によっては帰国子女向けの入試や、帰国が受験に合わない場合はインター生として編入試験を行っている学校もあります。

ただし、一時帰国などで住居が海外にある場合、義務教育の児童は日本の学校に入学することはできない点には注意が必要です。日本の義務教育は、原則として日本国内に住所がある児童に対して適用されるため、海外に住んでいる間は日本の義務教育を受けられません。

なお、海外移住後になんらかの理由で帰国する場合は、日本の受験シーズンに合わせての帰国がおすすめです。

デメリット

続いて、デメリットも確認していきましょう。

日本の言葉や学習内容に疎くなる

海外で生活していると日本語を使う機会が減り、自然と日本語が苦手になってしまう場合があります。日常的に周囲の人との会話が英語になるため、日本語を使うことに抵抗感を感じたり、表現力が衰えたりすることもあるでしょう。

特に、日本の歴史・地理・文化といった知識は、現地で学ぶ機会はほとんどありません。そのため、「日本の地図で県庁所在地を指し示せない」「歴史上の人物を知らない」といったこともあります。

日本より学費が高い場合がある

日本の公立校の学費は小学校〜高校までそれぞれ年間数10万円、卒業までで計算しても約150万〜200万円ほどです。日本の学費は世界から見ても高いと言われていますが、海外でも日本の学校と比べて授業料が高額なケースが多くあります。

例えば、イギリスの名門校 マルボロカレッジでは、最終学年の年間学費が400万円以上で、小学生にあたる学年でも年間200万円以上かかります。その他でも入学金だけで数100万円というケースもめずらしくありません。

その他にも教材費などもあるので、海外へ教育移住を考えている場合は、現地の学費がどのくらいか事前にしっかり確認するようにしましょう。

教育移住先を選ぶときのポイント

移住をしたら学業だけではなく、その国で日常生活を過ごすことになります。新しい環境での生活を充実させるためのポイントは以下の3つです。

1.子どもに適した学校環境や教育制度

親の教育方針はもちろんのこと、学校環境や教育制度が子どもの個性や興味に適しているか確認することが大切です。

多文化的な教育を重視する学校や自然の中で学べる学校など、さまざまな選択肢があります。また、現地の言語で授業を受ける場合、子どもの語学力や適応能力も考慮するようにしましょう。

2.生活環境と治安の良さ

安全で快適な生活環境は、日常生活を送る中で重要なポイントです。日本では充実している治安の良さや医療体制の高さは、海外では当たり前ではありません。特に、小さな子どもがいるご家庭では、安心して子育てができる環境かどうかをしっかりと確認しましょう。

3.移住や教育にかかる費用

教育移住には、学費以外に生活費、移住費用など様々な費用がかかります。現地での奨学金や補助金制度の確認や、長期的な視点で費用計画を立てることが重要です。

また、海外では日本より物価が安く、学費も低い国があるため、事前にしっかり調べるようにしましょう。

教育移住におすすめの国と利用しやすいビザ3選

教育移住におすすめの国と、移住には欠かせないビザについてご紹介します。

1.ニュージーランド

ニュージーランドの教育制度はイギリス式を基盤とし、個性を尊重し自主性や創造性を育む教育に重点を置いています。国際機関・OECDの学習到達度調査(PISA)でも高い評価を得ており、教師の質、少人数制クラス、バランスの取れた教育などが特徴です。

ニュージーランドでは3ヶ月以上の就学にはビザが必要です。「Student Visa」は海外の教育機関に通うために必要な学生ビザで、幼稚園から高校まで幅広く対応しています。13歳未満の場合は保護者同伴が必須ですが、保護者向けビザ「Guardian Visa」が同時に申請できるので、親と一緒に移住する場合はとても便利です。

また、Student Visa保持者には週20時間ほどのアルバイトが許可されています。学業だけではなく現地で働くことで、より多くの経験を積むことができるでしょう。

2. カナダ

カナダは多文化主義で、質の高い教育と安全な環境が魅力の国です。OECDの学習到達度調査(PISA)で常に上位にランクインするなど、国際的に高い評価を得ています。私立学校や公立学校、カレッジなどの多様な教育機関がありニーズに合わせた教育を受けることが可能です。

カナダでは6ヶ月以上の就学には留学ビザ「Study Permit」が必要です。通常のビザとは異なり、カナダで教育機関に通うために必要な許可証のため、別途訪問ビザや渡航証明証が必要です。ただし、Study Permit発行時に電子渡航認証(eTA)が自動付与されるため、新たに申請しなくても問題ありません。

保護者が同行する場合は、6ヶ月まで滞在可能な訪問ビザ「Visitor Visa」が必要です。

3.フィリピン

フィリピンの教育制度はアメリカの影響を受けており、初等教育から高等教育まで公用語である英語で授業が行われることがほとんどです。日常生活でも英語が通じるため、比較的スムーズにコミュニケーションを取ることができます。

ただし、教育水準には地域や学校ごとで差があるため、インターナショナルスクールなど質の高い教育を提供する学校を事前にし調査するようにしましょう。

フィリピンはビザが比較的取得しやすいのが魅力の一つと言えます。語学留学であれば30日滞在可能な観光ビザ(Temporary Visitor’s Visa)を取得し、現地で延長手続きを行うことで最長3年まで滞在可能です。併せて特別就学許可証(SSP)があれば問題ありません。

ただし、高校や大学など学位取得が目的の場合は学生ビザ(9F)が必要になるので、用途に合わせてビザの申請をしましょう。保護者同伴の場合は、基本的に観光ビザを利用することになります。

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教育移住は子どもが何歳からするのがいい?

海外教育移住をする場合の最適な年齢は、子どもの年齢と発達段階に応じて決めていくことが重要です。

幼児期(0〜6歳くらい)

言語習得と環境適応が早い一方、日本の言葉や歴史など、日本での記憶が薄れる可能性があります。親子で海外生活を楽しみたい、早期に海外教育を重視する場合に適しています。

小学校低学年(7〜10歳くらい)

日本語の基礎が確立し、学習意欲も高いですが、学力差や友人関係の変化に注意が必要です。日本の教育カリキュラムに不安を感じている場合や、インターナショナルスクールへの進学を考えている場合に適しています。

小学校高学年〜中学生(11〜15歳くらい)

自己判断能力が発達し、将来の進路選択も広がりますが、思春期と重なることや、日本の受験への影響を注意する必要があります。海外の高校や大学への進学、グローバルな人材育成を目指す場合に適しています。

高校生以上(16歳〜)

明確な目的意識を持ち、自立心を養えますが、日本の大学受験への影響や、新しい環境での交友関係構築に時間がかかる可能性があります。海外の大学進学や専門分野の学習を考えている場合に適しています。

教育移住のために準備しておくこと

教育移住は教育環境だけではなく、生活環境も大きく変わります。そのため、事前の準備が非常に重要になります。

移住先の言葉や歴史を学ぶ

移住先の言語を学ぶことは、現地での生活を円滑にするだけでなく、文化への理解を深める上で不可欠です。移住前から基礎的な会話能力を身につけておくとよいでしょう。

また、現地の歴史を学ぶことで、文化や社会背景を理解し、現地の人々とのコミュニケーションを円滑に進められます。言葉と歴史を学ぶことで、異文化への理解が深まり、より豊かな海外生活を送ることができるでしょう。

コミュニケーション能力を上げる

海外生活では、異なる文化背景を持つ人達とのコミュニケーションが不可欠です。

言葉以外でも、ジェスチャーや表情などを意識することで、会話ができなくてもコミュニケーションを取ることが可能になります。

日本の文化を学び直す

日本人として、日本の文化を忘れずにいることも重要です。日本の歴史や文化を学び直すことで、自身のアイデンティティを確立し、海外でも自信を持って行動できるようになります。

また、日本の文化を深く理解することで、海外の人々との会話のきっかけにもなります。日本人としての心と誇りを胸に、学業に励めるようにしましょう。

まとめ

近年の教育移住は国内だけではなく、海外への移住も注目されています。日本より高い教育水準や環境での教育は、子どもの成長に繋がります。海外移住は家族にとっても大きな変化ですが、しっかり事前準備と調査をして、充実した環境で教育を楽しんでくださいね。

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