コンドミニアム

日本人がフィリピンの不動産を購入手順や注意点を解説

近年、人口が伸び続けるフィリピン。不動産価格も年々上昇傾向にあり、フィリピンの不動産に興味を持ち購入する日本人も増えてきました。

日本人がフィリピンの不動産購入を考える際に、いったい何をすればいいの?と疑問に思いインターネットで調べる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、フィリピンで不動産購入を考える日本人がどのような工程を踏んでいけばいいのか。
一連の流れを大きく三つに分けて、注意点などもお伝えしながら詳しく説明していきたいと思います。

ツアーや個別面談などもやっていますので、お気軽にLINEでお問い合わせください。
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なぜフィリピン不動産が注目されるのか?

フィリピン不動産が国内外の投資家から大きな注目を集めるのには、いくつかの強力な理由があります。単なる経済指標だけでなく、その背景にある社会構造や政府の取り組みが、不動産市場の持続的な成長を後押ししていると言えるでしょう。

1. 高い経済成長率と堅調な内需

フィリピンは長年にわたり、ASEAN地域の中でも特に高い経済成長率を維持しています。2024年のGDP成長率は5.8%で、2025年も6.2%の成長が予想されており、これはアジアでも有数の成長国です。この経済成長を牽引しているのは、主に以下の要因です。

  • 旺盛な内需: 1億人を超える人口(平均年齢約25歳と非常に若い)を抱え、個人消費が経済の大部分を占めています。中間所得層の拡大も消費を押し上げています。
  • 海外フィリピン人労働者(OFW)からの送金: 世界中で働く約1,000万人のフィリピン人労働者からの送金は、フィリピン経済の重要な柱であり、国内の消費や不動産購入の原資となっています。
  • BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)産業の成長: コールセンターやITアウトソーシングなどのBPO産業は、フィリピンの主要産業の一つであり、高収入の雇用を創出しています。これにより、都市部でのオフィス需要や住宅需要が増加しています。

こうした堅調な経済成長は、企業活動を活発化させ、都市化を促進し、結果として不動産価格の上昇圧力となります。

2. 人口増加と圧倒的な若年層の多さ

フィリピンの人口は現在約1億1,800万人を超え、年間約1.5%のペースで増加し続けています。特筆すべきは、その人口構成が非常に若い点です。平均年齢は約25歳で、日本の49歳、中国の38歳と比較しても圧倒的に若い「人口ボーナス期」にあります。

この若い人口構成は、以下のような形で不動産市場に大きな影響を与えます。

  • 旺盛な住宅需要: 結婚、独立、子供の誕生など、ライフイベントに伴う住宅ニーズが今後も長期にわたって持続します。特に都市部への人口集中が進むことで、コンドミニアム(マンション)などの集合住宅の需要は高まる一方です。
  • 活発な賃貸市場: 若年層が多くを占めるため、すぐに住宅を購入できない層や、職場の近くに住むために賃貸を選ぶ層が多く、賃貸物件への需要も非常に高い状態が続きます。
  • 将来的な購買力: 現在若年層である人々が将来的に購買力を持つ世代となるため、長期的な不動産市場の安定と成長が見込まれます。

3. 英語が公用語であることの利点

フィリピンではタガログ語が国語ですが、英語が公用語とされており、ビジネス、教育、政府機関などで広く使われています。この特性は、外国人投資家にとって非常に大きなメリットとなります。

  • コミュニケーションの容易さ: 不動産エージェント、弁護士、デベロッパーなど、現地の関係者とのコミュニケーションが英語でスムーズに行えるため、情報収集や交渉、契約手続きが比較的容易になります。
  • ビジネス環境の魅力: 英語が通じることで、多くの欧米企業がBPO拠点をフィリピンに置いています。これにより、外国人駐在員の住宅需要や、BPO従業員の賃貸需要が創出され、不動産市場を活性化させています。
  • 国際的な投資環境: 英語が共通語であることで、国際的な投資家にとって参入障壁が低くなり、海外からの資金流入を促しています。

4. 比較的安価な物件価格と高い成長余地

東京やシンガポール、香港といったアジアの主要都市と比較すると、フィリピン(特にマニラ首都圏以外)の不動産価格は依然として比較的安価です。

  • 参入障壁の低さ: 日本の不動産価格に比べ、比較的少額から投資を始められるため、海外不動産投資の入り口として検討しやすい側面があります。
  • キャピタルゲインの期待: まだ市場が成熟しきっていない段階にあるため、経済成長や都市開発の進展に伴い、将来的な物件価格の上昇(キャピタルゲイン)が期待できる可能性があります。

もちろん、マニラ首都圏の中心部(マカティ、BGCなど)の物件価格は高騰傾向にありますが、それでも成長余地は大きいと見られています。

5. 魅力的な賃貸利回り

フィリピンのコンドミニアム市場では、比較的高い賃貸利回りが期待できることがあります。これは、物件価格と家賃水準のバランス、そして前述の人口増加やBPO産業による賃貸需要の高さに起因します。

  • 高い賃貸需要: 都市部に集中する労働者、学生、外国人駐在員など、幅広い層からの賃貸需要が豊富です。
  • 家賃水準の上昇: 経済成長と需要の高まりに伴い、家賃水準も上昇傾向にあります。

もちろん、利回りは物件の立地、グレード、管理体制、稼働率によって大きく変動するため、個別の物件について慎重な調査が必要です。

6. 大規模なインフラ整備計画の推進

フィリピン政府は、ドゥテルテ政権時代から「Build, Build, Build」と呼ばれる大規模なインフラ整備計画を推進しており、マルコス・ジュニア政権下でも継続されています。

  • 交通インフラの拡充: 地下鉄、高架鉄道、高速道路、空港などの整備が進められており、これにより都市間の移動時間が短縮され、利便性が向上します。
  • 地域開発の促進: 新たなインフラが整備されることで、これまで開発が進んでいなかった地域へのアクセスが改善され、新たな住宅地や商業施設の開発が促進されます。
  • 不動産価値の向上: 新しいインフラの開通や既存インフラの改善は、周辺地域の土地や不動産の価値を押し上げる要因となります。特に、駅や高速道路のインターチェンジ周辺の物件は、その恩恵を大きく受ける可能性があります。

日本人がフィリピンの不動産を購入する手順

現地に出向いて不動産を探したり、対面で打ち合わせを行うのは現実問題難しいので、不動産会社と直接コンタクトが取れる代理店を探すのがおすすめです。

日本語対応の不動産代理店を見つける

コミュニケーションを円滑に進める為にも、
まずは日本語に対応している不動産代理店を見つける
ことが大切です。

実際インターネットで探してみると、日本語対応の不動産代理店が多く見つかると思います。

その中の不動産代理店へ問い合わせを行い信頼できる代理店を見つけ
ましょう。

現地フィリピン不動産会社との関係性を確認する

実際に自分たちがフィリピンに出向くわけではないので、
不動産投資はエージェントを信頼して進めていく
ことになります。
したがって、エージェントと現地の不動産会社の信頼関係が大きな鍵を握っています。

現地の不動産会社が日本のエージェントと密にコンタクトを取れる環境にあるか、
もしくは現地不動産会社が日本人の細やかなサービスを求める文化や風習などに理解があるか、
上記のような基準をクリアしている現地不動産とやりとりできるエージェントですと、
より信頼度が増すことは想像できます。

現地とエージェントの信頼関係は実際に投資を行っていく中で、
何度かやりとりして初めてわかる部分です。

ですが、投資前に信頼関係のある企業を見つける方法があります。
その判断基準の一つとして、
エージェントがお客さんの代わりとして現地大手不動産会社と密に連携し、
直接連絡が取れる関係性にあるどうか
ということです。

大手の海外不動産を取り扱うエージェントは、
現地にも拠点があり直接現地の情報が入ってくる環境下にあるところもあります。

海外と提携のある会社を選ぶことで企業の方向性が合致しており、日本と現地の認識の誤差を極力減らすことができます

販売代理店の実績と履歴を確認する

今までにどれくらいの実績があるのか確認することで、
より信頼性のある代理店を見つけることができます。
合わせて、その代理店がどれくらいの期間、不動産や金融に関与しているのかも確認しましょう。
長期にわたって、不動産や金融に携わっていることがもちろん望ましいのですが、
実績と合わせて慎重に確認することで信頼できる代理店か判断しましょう。

購入できるフィリピン不動産の物件数や種類を確認する

フィリピンの不動産を購入する場合、原則外国人は土地のみの購入はできません

また、外国人の個人での土地所有は認められておらず、土地と建物の登記は統一しなければならないため、外国人は一戸建て住宅を購入することもできません
したがって、基本的には自身で所有することが許されているコンドミニアムをメインに物件を探すことになります。

外国人が所有できる物件数は一棟のコンドミニアムの全戸数の四割までと決められています。
つまり、100戸の物件があった場合はフィリピン人が60戸保有し外国人が40戸所有することができます。

フィリピンのコンドミニアムについて知りたい方はこちらをご覧ください。

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物件の予約方法と費用の確認

代理店が決まったら次にどのような流れで不動産を購入していくのか確認していきましょう。

フィリピン不動産の購入の種類の確認(プレビルドか完成物件か)

フィリピン不動産にはプレビルドと完成物件の二種類があります。
プレビルドとは、企画段階で実際にはまだ建設されていない状態の物件のことです。

完成物件よりも比較的安い価格で手に入る為、
完成前であるプレビルドを購入することがフィリピン不動産購入の一番一般的な購入方法
です。
完成に近づくにつれ、値段も上がっていくのでプレビルドの段階での購入が
一番安く購入できるタイミング
とも言えます。
金銭的に余力がある場合は、完成物件も購入可能です。物件を選ぶ際の注意点として、治安のいい場所を選んだり、病院や駅、大型ショッピングセンターの近いところが比較的入居者も集まりやすいので良いでしょう。

購入する際の注意点

フィリピン不動産の予約名義の確認

不動産を購入する際に、自己名義で不動産の購入予約ができるか代理店に確認しましょう。
販売会社名義や間に入る誰かの名前ではなく、
基本的に自分の名義で予約
をするようにしましょう。

自分以外の名義にすると、名義保有者が断りなく不動産を売却するなどのリスクがあるので気をつけてください。

購入にかかる手数料の確認

フィリピン不動産における、現在の一般的な日本代理店の手数料は、物件価格の6%前後です。

これ以上に高い場合や、日本の不動産のように物件に含まれる場合は後々損する可能性が高くなりますので注意しましょう。

購入後のサポートがあるかどうか

プレビルドの場合

 完成までの間に毎月物件価格の一部を支払う形になります。
支払い方法は基本的に二種類あり、自分で送金を行う、もしくは販売代理店が代わりにサポートして、収納するものです。

代理店側で収納する場合、数ヶ月分をまとめて行う業者は、倒産した場合に返金してもらえない可能性もあるので注意しましょう。

完成物件の場合

ほとんどが一括して支払う形になります。
銀行ローンも利用可能ですが、価格の2-3割分の頭金は必要なのである程度まとまった現金が必要になります。

売却や賃貸依頼

売却や、賃貸に出すのは購入とは原則別契約が必要です。
この辺りは日本と同じで、購入した販売会社で必ず売却や賃貸を行わなければいけないわけではありません。

フィリピン不動産を購入する際に知っておくべき規制と税金についてフィリピンで不動産を購入する場合、 外国人に対しての規制や日本と同様に様々な税金がかかってきます。 フィリピン不動産に関わる...

まとめ

以上がフィリピン不動産を購入するまでの一連の流れになります。

フィリピンの不動産を購入するには日本とは違う法律や、現地のルールがたくさんあることが理解できたと思います。

フィリピンの不動産購入のルールを知らずに購入すると気付かない間に法に触れることもあるので上記にまとめたこと(土地のみの購入が不可であることや所有可能物件数など)に注意して不動産購入を行ってください。

また同時に信頼できる不動産代理店を見つけることが大きな鍵となるので、
企業の規模や過去の実績をしっかりと調べた上で正しい知識を持って不動産購入に踏み切りましょう。

この記事が皆さんの今後のフィリピン不動産購入への一歩を踏み出すきっかけになれば幸いです。

ツアーや個別面談などもやっていますので、お気軽にLINEでお問い合わせください。
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