フィリピン滞在中に予想外の出費があったり財布を盗まれたりと「急遽現金が必要になったらどうしよう」と不安を感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、日本からフィリピンへの海外送金の方法を解説します。海外送金サービスの手数料に着目しながら比較していくので、これを読んで自分に合った海外送金サービスを見つけてください。
日本からフィリピンへの送金、どの方法が一番お得?
日本からフィリピンへの送金は、家族への仕送りやビジネス取引など、多くの日本在住フィリピン人や企業にとって欠かせない手続きです。
しかし、銀行送金・アプリ送金・仮想通貨送金など選択肢が増え、「どれが一番安くて早いの?」と迷う方も多いでしょう。
銀行送金
三菱UFJ銀行やみずほ銀行などから、フィリピンの銀行(BDO・BPIなど)へ直接送金できます。
ただし、手数料が2,000〜4,000円前後と高く、着金まで2〜5日程度かかるのが一般的です。
安心感は抜群ですが、コスト面での負担が大きく、日常的な仕送りや少額送金には不向き。
ビジネスや高額送金、または「送金先の指定が銀行のみ」の場合に選択肢となります。
オンライン送金サービス【おすすめ】
近年人気が高いのがWise(旧TransferWise)やSBI Remit。
オンライン上で送金でき、為替レートが銀行より有利。スマホだけで手続きが完結します。
仮想通貨(暗号資産)送金
BTCやUSDTを使ってCoins.phやGCashで受け取るケースも増えています。
手数料が非常に安く、24時間送金可能ですが、暗号資産の価格変動には注意が必要です。
| 送金方法 | 手数料 | スピード | 為替レート | 総合評価 |
|---|---|---|---|---|
| 銀行送金 | 高い(2,000〜4,000円) | 遅い(2〜5日) | 銀行独自レート | ★★☆☆☆ |
| オンライン送金 | 安い(500〜1,000円) | 速い(数分〜1日) | 実レート | ★★★★★ |
| 仮想通貨送金 | 最安(数十円〜) | 即時 | 市場レート | ★★★★☆ |
フィリピンへの送金は「手数料+為替差」で実質コストが大きく変わります。
特にWiseやSBI Remitは、送金額が多いほどお得になるため、定期送金や家族支援には最適です。
オンライン送金サービス4選とその手順
日本からフィリピンへの送金におすすめのサービス4選とその手順を解説します。
①WISE(ワイズ)
出典:WISE公式サイト
WISE(ワイズ)は、国際送金を低コストで行えるオンライン送金サービスです。手数料が比較的安く、送金手続きがオンライン上で完結するため、複雑な手続きを省けます。一般的には市場レートに近い為替レートでの送金手数料が適用されます。
利用の手順
- 公式ウェブサイトにアクセスし、無料のアカウントを登録します。
- 送金先の情報や送金額を入力し、送金手続きを進めます。支払いはクレジットカードやデビットカード、銀行振込などから選択可能です。
- 送金が確定すると、受取人に送金の通知が送られます。
受け取り場所
指定した銀行口座(フィリピン内の任意の銀行)および指定したパートナー提携店舗で受け取り可能です。
限度額
100万円まで送金可能。
Western Union(ウエスタンユニオン)
Western Union(ウエスタンユニオン)は、世界中で利用されている老舗の国際送金サービスです。世界中の約200か国と地域に送金でき、スムーズで安全な手続きが特徴です。しかし、手数料や為替レートが他のサービスに比べてやや高めな点がデメリットです。
利用の手順
- ウェスタンユニオン取扱店やコンビニから、もしくはオンラインでアカウントを作成します。
- 送金額と受取人の情報を入力し、支払い方法を選択します。
- 支払いが確定すると、送金者に送金コードが発行されます。
- 受取人はこのコードを使って、指定された受け取り場所でお金を受け取れます。
受け取り場所
Western Unionの支店や、銀行、コンビニエンスストア、小売店、eウォレットなどで受け取り可能です。
限度額
100万円まで送金可能。
SBI Remit(SBIレミット)
SBI Remit(SBIレミット)は、SBIグループが提供する海外送金サービスです。すべての手続きがオンラインで行え、送金先の口座への即時送金も可能です。
手数料
手数料が比較的低く、フィリピンの場合10,000円までは480円、100,000円は1,400円の手数料で送金できます。
利用の手順
- SBI Remitのウェブサイトにアクセスし、無料のアカウントを登録します。
- 送金額や受取人の情報を入力し、支払い方法を選択します。
- 支払いが確定するとリファレンスナンバーが発行され、受取人はナンバーと身分証を提示して受け取ります。
受け取り場所
指定した銀行口座(フィリピン内のSBI Remit提携銀行)で受け取り可能です。
限度額
限度額は以下のとおりです。
12カ月間96,000 USD相当額まで送金、受取が可能です。
ただし、以下のような制限を設けております。
- 一回当たり10,000 USD相当額
- 送金及び受取回数 30日間に20回以内
- 送金及び受取金額 1,000,000 JPY相当額以下、30日間で合計10,000 USD相当額以下
セブン銀行フィリピン送金サービスwith BDO Unibank
出典:セブン銀行フィリピン送金サービスwith BDO Unibank公式サイト
セブン銀行フィリピン送金サービスwith BDO Unibankは、日本のセブン銀行とフィリピンのBDO Unibankが提携して提供している送金サービスです。手数料が比較的低く、専用アプリから365日送金できます。
また、BDO Unibankはフィリピン国内に多くの支店を持っていることから、約8,000カ所で受け取り可能です。
利用の手順
- 海外送金の申し込みをします。セブン銀行の口座所有の有無にかかわらず、事前準備に2週間ほどかかります。
- セブン銀行の窓口やATM、オンラインバンキングを通じて送金手続きを行います。手続きには専用アプリのダウンロードが必須です。
- 専用アプリから送金額や受取人の情報を入力し、支払い方法を選択します。
- 送金が確定すると、受取人に送金の通知が送られます。受け取りの際は、顔写真付きの身分証明書とリファレンスナンバーが必要です。
受け取り場所
指定した銀行口座(フィリピン内のBDO Unibankの口座) で受け取り可能です。
限度額
限度額は以下のとおりです。
期間 送金限度額 1回あたり 500,000円 1日 / 1か月(1日~月末)あたり 1,000,000円 1年(1月1日~12月31日)あたり 3,000,000円 送金限度額を設けている受取拠点がありますので、ご注意ください。
受取拠点 送金限度額 M lhuillierの全ての支店 50,000 PHP Cebuana Lhuillierの全ての支店 30,000 PHP 2020年8月3日現在
海外送金以外で現金を得る方法2選
海外送金以外で現金を得る方法を2つ解説します。
①クレジットカードキャッシング
クレジットカードキャッシングは、クレジットカードを利用してATMから現金を引き出す方法です。国外のATMでも問題なく利用できます。
クレジットカードキャッシングのメリット
- 急な現金需要に対応できる。
- クレジットカードがあれば即座に現金が手に入る。
- キャッシング枠内であれば、返済期限までに返済することで利息が発生しない場合もある。
クレジットカードキャッシングのデメリット
- 手数料が高い場合がある。
- 利息が発生する場合がある。
- クレジットカードの利用限度額を超えると、追加の手数料が発生する場合がある。
手順
- ATMにクレジットカードを挿入し、キャッシング機能を選択する。
- 引き出したい金額を入力し、手数料や利息を確認する。
- クレジットカードの暗証番号を入力し、指示に従って現金を引き出す。
②国際キャッシュカード
国際キャッシュカードは、銀行口座に紐づけられたキャッシュカードを使用して、海外のATMから現金を引き出す方法です。
国際キャッシュカードのデメリット
- 海外旅行や滞在中に現金が必要な場合に利用できる。
- 手数料がクレジットカードキャッシングよりも安い場合がある。
- 利用限度額を超える心配がない。
国際キャッシュカードのデメリット
- 利用できるATMが限られている場合がある。
- 手数料がATMや銀行によって異なる。
- 利用するためには事前に口座開設や手続きが必要である。
手順
- ATMに国際キャッシュカードを挿入する。
- 銀行口座に紐づけられた暗証番号を入力し、引き出したい金額を入力する。
- 指示に従って、現金を引き出す。
海外送金で損をしないための注意点
海外送金する際、銀行や送金事業会社は独自に為替レートを設定しています。独自の為替レートではない本当の為替レートを「ミッドマーケットレート」と呼びます。
独自の為替レートは、ミッドマーケットレートに金額を上乗せしていることがほとんどでその上乗せ金額が「隠れたコスト」です。
Wise等の場合、為替レートに「隠れたコスト」が上乗せされておらず送金手数料も他の銀行などに比べて安いことが特徴です。
また、アカウント開設費・維持費なども無料で他に比べてお得に海外送金が行えます。海外送金する際は、「隠れたコスト」にも注意しましょう。
まとめ
予想外の出費や盗難により急遽現金が必要になった際に活躍する海外送金。サービスによって特徴が異なるため、特徴を押さえて適したサービスを選びましょう。海外送金サービスを使わずに、クレジットカードのキャッシング機能や国際キャッシュカードを使う方法もあります。
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